長白山 -朝鮮族の聖なる山と湖ー
長白山は、中国と北朝鮮との国境線上に位置する休火山で、「天池」という名の火口湖が山頂にある。ゆるやかに裾野を広げるこの山は、松花江、鴨緑江、図們江の源流となり、貴重な動植物が生息する自然が残されている。古くから朝鮮族や満州族から聖山と崇められていて、朝鮮側では白頭山と呼ばれる。今回は、西ルートと北ルートの両方から山頂へアプローチした。
<錦江大峡谷> 西ルートにある火山岩の台地が浸食されてできた峡谷。深さ100m、幅200mに及ぶ。新緑が美しい。 |
<老虎背> 西ルートの駐車場から天池へ至る登山道。すべて石段の道で登りやすいが、所々残雪が道を隠していた。 |
<天池> 西ルートから見渡す天池。湖面はまだ凍っていた。湖面は、東西3km、南北5km、標高は2190m。この写真を撮った場所は、まさに国境線。国境の石碑が建っているだけで、自由に北朝鮮に「入国」できた。 |
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<天文峰と天池> 北ルートから見下ろす天池。ここへは四駆で登ることができる。暖かい空気が湖面で冷やされて霞んでいた。左側の天文峰は2670m。長白山の最高峰は北朝鮮側にある将軍峰で2744m。 |
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<長白瀑布> 天池の北の端から流れ出した水は、落差68mの滝となる。滝つぼの辺りはまだ残雪に覆われていた。この近くには温泉が湧いていて入浴できる。 |
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<長白瀑布> 右側の登山道を行くと天池の湖畔へ出る。 |
<キバナシャクナゲの群落> 小天池の近くの岳樺の林の中で。 |
<二道白河> 岩の割れ目を雪融け水が走る。 |
<谷底森林> 北ルート沿いの入口から谷へと降りてしばらく木道を行くと、突然視界が開け、原生林を見下ろす。まさに谷の底の森林で地下森林とも言われる。ここは昔の噴火口の跡だそうである。 |