●天山天池

6月13日（土）　トルファン→ウルムチ→天池→クイトン

• 珍しい雨の中いったんウルムチに戻り、天池へと向かった。高速のインターを降り、バスは渓流沿いの道をどんどん登って行った。両側の林の中にはカザフ族のパオがあちこちに見えた。 天池はウルムチの東に約100km、ボゴダ峰の中腹の標高1980mにある氷河湖である。古くから景勝地として知られ、中国のスイスとも称されている。 一帯は国立の森林保護区に指定されていて、駐車場からは一度乗り合いのマイクロバスに乗り換え、さらに電気カートに乗り換えて天池湖畔まで行った。
  天池観光後、再びウルムチ近くまで戻り、そしてかつての天山北路（国道312号線）を西に向かってクイトン（奎屯）まで約300km走った。 天山山脈の北側となるこの辺りは、「西部大開発」の名のもとに進められた新疆建設生産兵団（日本で言う屯田兵）と呼ばれる漢民族の移住、開拓によって造られた新しい町が多い地域である。 東方国際大酒店泊。

雨に煙る風車群	高層ビルの建ち並ぶウルムチ市街
紅山公園、ウルムチ市民の憩いの場	天池には電気カートに乗って行く
天山天池 湖畔からはボゴダ峰は見えない。遊覧船も出ており、今やウルムチ近郊の一大観光地である。日本で言えば芦ノ湖か。

●セリム湖

6月14日（日）　クイトン→セリム湖→イーニン

• 朝、国道312号線をさらに西に向かってセリム湖を目指した。今日は快晴、左側の車窓には雪を頂く天山山脈の山並みが途切れることなく続いていた。
  天山山脈は、東は新疆ウイグル自治区のハミ（哈密）から、西はウズベキスタンのタシケント近くまで東西に連なる全長約2500kmの大山脈であり、多くの支脈から構成されている。
  お昼は、高速を降り、五台という街道沿いの小さな村の小さな清真食堂で、焼き立てのナンとラグメンを食べた。清真とは、イスラム教徒のための豚肉などを使わない料理のこと。
  昼食後、バスはゆっくりと高度を上げて行き、標高2000m、周囲100kmのセリム湖に到着。「セリム」はカザフ語で「幸福」の意。
  セリム湖から先は工事中のガタガタ道。果子溝と呼ばれる渓谷沿いの道をひたすら下り、イリ・カザフ自治州の州都イーニンまで走った。イリ大酒店泊。

クイトンのホテルから望む朝の天山山脈と火力発電所	高速のサービスエリアから望む天山山脈
昼食をとった五台の清真食堂。私たちのグループで貸切状態であった。	奥で麺をゆで、手前で具を炒めている。急な来客で、家族総出で接待してくれた。
食堂の向かいの家の前に窯があり、そこでナンを焼いて届けてくれた。	ナンは窯の内側に貼り付けて焼く。
ラグメン。炒めたトマト、青菜、卵、肉などを手打ち麺にかけて食べるウイグル料理を代表する一品	セリム湖の周りに広がる牧草地。牛、馬、羊、ラクダが放牧されていた。
セリム湖 モンゴル語ではサイラム・ノールという。水の色がとても美しい。
羊の放牧に出会った。（セリム湖）
果子溝 雪山と緑の森。ここもスイスを思わせる風景。大々的な工事中で、鉄道も敷設される予定だと聞いた。	果子溝

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