●トルファン（吐魯番）

6月11日（木）　成田→北京→ウルムチ

• 成田から（10:55）日本航空で北京へ（13:50）。機内にて新型インフルエンザの検疫を受けた後、中国に入国。シャトルバスにて国内線ターミナルへ移動し、ここで19:15発の中国南方航空に乗り継ぐはずが、機材の遅れでようやく22時に離陸。 さらに４時間近くのフライトの後新疆ウイグル自治区の区都であり、世界で最も海から遠い都市といわれるウルムチ（烏魯木斉）に到着した。環球大酒店泊（深夜2:30）。

6月12日（金）　ウルムチ→トルファン

• バスにてウルムチの180km南東のトルファン（吐魯番）まで高速道路（国道312号線）を走った。到着後、トルファン近郊のカレーズ（地下用水路）、交河故城、ベゼクリク千仏洞、アスターナ古墳群、高昌故城、火焔山を観光した。
  トルファンは、死海に次ぐ世界第２位の低地（最低部は海抜マイナス154m）。雨がほとんど降らず、夏は猛烈に暑くて火州とも呼ばれる。町の周りにはブドウ畑が広がり、特産の干しブドウは有名である。
  カレーズとは、天山山脈の雪解け水を地下に造った用水路に引いたもので、約2000年前から造られたそうである。
  交河故城は、名前のとおり２つの河の交わる高台に作られた南北1650m、東西300mの城址遺跡である。前漢時代に築城が始まり、高昌国の時代（６世紀）に最も栄えた。現存する遺構のほとんどは唐代以降の建築物で、日干レンガを積み上げたり台地を掘り下げて造られた寺院や役所、住宅の跡が残っている。
  ベゼクリク千仏洞は、６〜13世紀にかけて造られた仏教石窟。現存する83窟の内部の仏像や壁画は、イスラム教徒による破壊や外国の探検隊による剥ぎ取りでほとんどが失われてしまった。
  アスターナ古墳群は、高昌国と唐代の住民の墓地群。墓室には壁画が描かれ、夫婦のミイラも置かれている。
  高昌故城は、かつての高昌国の城址遺跡。紀元前１世紀から1500年の間西域の中心地であった。周囲は約５kmで、外城、内城、宮城からなる。玄奘（三蔵法師）がインドへ向かう途中、ここで高昌国王に手厚くもてなされて２ヵ月ほど滞在したといわれている。
  火焔山は、西遊記に登場する炎のようにメラメラと燃える山。山肌のしわが炎のように見える。実際は長さ約100kmの小山脈で、最高地点は851m。近づいて見るには入場料が必要。
  ところで、ウルムチは北京より2600km西にあるが、新疆ウイグル自治区では公式には北京時間を使用しているので東京との時差は北京と同じでたったの１時間遅れである。ただし、新疆時間というのもあってこれは北京より２時間遅れ。地元ではお店の営業時間などはこの新疆時間を使っている。 いずれにせよ、昼の時間の長いこの季節では、夜の10時でもまだ明るく、１日がとても長い。トルファン賓館泊。

ホテルの最上階より望む朝のウルムチの街。高層ビルが林立する。
トルファンへの高速道路沿いにある風力発電の風車群
甘粛省の蘭州とウルムチを結ぶ蘭新鉄道の列車 先頭の機関車の上に東天山山脈の最高峰ボゴダ（5445m）が見える。（拡大写真）
カレーズ（地下用水路）	カレーズ建設の様子を表すジオラマ 交河故城近くの「カレーズ楽園」でカレーズを見学できる。
交河故城の入口	壁に描かれた交河故城の平面図
交河故城
交河故城	ベゼクリク千仏洞 「ベゼクリク」とはウイグル語で「装飾された家」の意
ベゼクリク千仏洞	石窟の前で民族楽器を奏でるウイグルの老人（ベゼクリク千仏洞）
アスターナ古墳群	地中にある墓室への入口（アスターナ古墳群）
高昌故城 遺跡の入口から中心部までロバ車で移動した。バックの山は火焔山。
玄奘が説法をしたとされる寺院跡（高昌故城）	仏像を安置した仏がん。壁面に当時の塗料がわずかに残っている。（高昌故城）
火焔山 この時（19時）の気温は巨大温度計で55℃を示していた。
ホテルの前の通りはブドウ棚になっていて、その下を人や車が通る。	ホテル内のブドウ棚の下の野外劇場ではウイグル族の舞踊ショーが開かれている。

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