3月19日(水)アグラ → ベナレス
午前は自由時間。午後飛行機でカジュラホ経由ベナレスへ移動。
飛行機はほとんど貸切状態で席は自由席。機窓からタージ・マハルやガンジス河が見えた。
3月20日(木)ベナレス → カジュラホ
早朝ガンジス河、午前サールナート観光。午後飛行機でカジュラホへ移動、夕方カジュラホ観光。今日は盛り沢山だった。
ベナレス(ヴァラナシ)は、ガンジス河が唯一南から北へ流れる所で、ヒンドゥー教最大の聖地である。ガンジス河は、ここで沐浴するためにインド中から人が巡礼にやって来る。河岸には南北6kmにわたりガートという沐浴場が点在し、身を清めるために日の出とともに沐浴が始まる。ベナレスで最期を迎えた者はここで火葬され、遺灰はガンジス河に流される。我々観光客は、夜が明ける前からボートに乗って待機し、日の出と沐浴風景を見物する(写真37、38、39、40)。火葬場を撮影するのは厳禁。河の水は深緑色で意外ときれいである。ベナレスの街は、狭い路地が入り組み、至る所に落ちている牛糞を踏まないように注意しつつ、かつしつこい物売りを避けながら歩いた。
サールナート:ベナレスの北にあるブッダが初めて説法をしたという仏教の聖地。紀元前3世紀ころアショカ王がこの地に数々の仏塔(ストゥーパ)、寺院などを建てたが、現在は遺跡公園として整備されている(写真43、44)。ムルガンダ・クチ寺院は1931年に建立された寺院(写真41)。内部には日本人画家によるフレスコ画があり、ブッダの生涯が描かれている。寺院の隣にはある菩提樹は、ブッダが悟りを開いたブッダガヤの菩提樹の子孫といわれている(写真42)。
カジュラホ:田園の中の小さな町。9〜13世紀には中央インドで強大な勢力をもっていたチャンデーラ王国の都として栄えた。多くのヒンドゥー教寺院が当時の姿のまま残り、建物の壮大さと官能美あふれる彫刻で有名。
西の寺院群(世界遺産):整備された公園の中にカンダリヤ・マハーデーヴァ寺院などの寺院が並んでいる。寺院全体がシヴァ神の聖地であるヒマラヤのカイラーサ山をイメージして造られている。寺院の外壁や礎石は神々やミトゥナ(男女交合)像でびっしりと覆われている。その性描写のおおらかさには圧倒される(写真45、46、47、48、49、50、51、52、53、54)。
3月21日(金)カジュラホ → ボパール
午前カジュラホ観光。バスにてジャンシーへ、その後列車にてボパールへ移動。
東の寺院群(世界遺産):パルシュヴァナータ寺院などジャイナ教の寺院が3つ建っている。外壁には西の寺院群と同様の繊細な彫刻があり、内部にはジャイナ教の像が祀られている(写真55、56、57)。
ジャンシーからボパールまで約4時間は電気機関車に引かれた急行列車に乗った(写真58)。指定された車両は寝台車のものであった。線路の幅は約1.6mと日本の新幹線よりも広い。
3月22日(土)ボパール → 車中泊
午前ボパール市内観光。午後サーンチー観光。夜、ボパール駅からエアコン付き2段ベッドの寝台急行でブサヴァルへ。
ボパール:マディヤ・プラデーシュ州の州都。大きな湖の畔に広がる緑豊かな町(写真59、63)。オートリクシャー(インド庶民の足ともいえるオート三輪のタクシー)に乗って市内を回る(写真60)。特にこれといった名所はないが、ジャイナ教寺院やイスラム教のモスクがある(写真61、62)。
サーンチー仏教遺跡群(世界遺産):紀元前3世紀から11世紀にかけて西インドの仏教の中心地としての役割を担った場所。第1ストゥーパ(仏塔)はアショカ王が建てたといわれている石造ドームで、東西南北の各方位に造られた鳥居のような門柱には、動物やブッダの生涯などの繊細な彫刻が一面に彫り込まれている(写真64、65、66)。
写真67は、サーンチーからの帰りに出会った数百頭の牛の大群を引き連れた遊牧民。写真68は、ボパール駅の待合室の時刻表。
63 | |||